おだ ひろし織田 博史
素材部 営業部門/1990年入社
数多くの人たちと一緒に楽しく、時には悩んだりしながら作り上げるニットを心から愛する。丸安毛糸ならではの、面白く楽しいさまざまな糸を企画、開発。みんなの想いで紡がれたニットを着た人の、素敵な笑顔を見ることが喜び。
丸安毛糸のあるがまま
本投稿は note.com にて 2025年6月2日から6月23日まで、全4回に渡って連載されたものをまとめた記事になります。
入社35年(2025年時点)で還暦を迎え、再雇用として働き続ける織田博史さんは、温厚で真面目な人柄で、全社員から深く信頼されています。そんな彼の人徳を象徴するかような、笑いと涙の還暦パーティーの様子や、35年もの間働き続けられた理由、そして彼から見た丸安毛糸の魅力などを、織田さんを慕う社員、大久保さんと佐野さん、そして岡崎社長と一緒に話を伺いました。
おだ ひろし織田 博史
素材部 営業部門/1990年入社
数多くの人たちと一緒に楽しく、時には悩んだりしながら作り上げるニットを心から愛する。丸安毛糸ならではの、面白く楽しいさまざまな糸を企画、開発。みんなの想いで紡がれたニットを着た人の、素敵な笑顔を見ることが喜び。
おおくぼ ちせ大久保 千聖
素材部 企画部門/2006年入社
子どもの頃から編み物が大好き。丸安毛糸創立60周年に、手芸糸ブランド「60ろくまる」を立ち上げ、編み物の楽しさを広める活動も手掛けつつ、ニットの楽しさや知識を伝えるインターネットメディア「ニットラボ」の運営にも携わる。
さの こうし佐野 貢士
製品部 営業部門/2011年入社
ニットデザイン科を卒業し丸安毛糸に入社。糸の可能性に魅入られ、以降、糸一筋。デザイナーと打ち合わせをしながら、最適な糸の選択やニットテキスタイルの提案を行う。工場からの信頼も厚く、現地で展示会も開催。異業種とのコラボも積極的に展開する。ロックンロールが大好き。
左から大久保千聖、織田博史、岡崎博之社長、佐野貢士
――織田さんは今年(2025年)で還暦を迎えられて、いったん定年ということになったんですよね。
織田:
はい。会社の規定で60歳が定年なので、そこからは再雇用という形で働いています。
――入社35年というと、25歳で入社されたのですよね。
入社のきっかけを教えてください。
織田:
大学を卒業した後は、商社に入りました。
会社の先輩として岡崎社長と知り合い、年齢が近いこともあってかわいがっていただいたんです。
プライベートでも、スキーやテニスなど、遊びにもたくさん連れて行っていただきました。
でもちょっと、当時の仕事がおもしろく感じられなくて。
社長:
織田くんは、その会社で営業担当だったんだけれども、
伝票処理ばかりしていたんだよね。
ファッションが好きで商社に入ったのに
事務仕事ばかりでもったいないなあ、と思っていた。
伝票処理に関しては、すごい褒められていたけどね(笑)
丸安毛糸に勤続35年の織田さん
「織田は当時から性格がよかった」と語る岡崎社長
織田:
それで、2年くらい経ったときに、辞めようかと思い始めまして。
岡崎社長に辞めたいということを相談したら、
社長の実家の家業である丸安毛糸に入らないか?
と誘っていただいたのです。
――岡崎社長が、織田さんを丸安毛糸に誘った一番の理由はなんでしょうか?
社長:
このままじゃもったいない、と思ったのもあるけれども、
とにかく、性格がいいのよ、彼は。
あとね、かっこよかった!
バスケやってたから、細身で180センチくらいあって。
織田:
そうですね、はい。
あ。そうですね、って言っちゃった(笑)
大久保:
若い頃はあだ名が「王子」だったんです。
――王子?!
社長:
なんで王子だったんだっけ?
大久保:
私が入社する前からそう呼ばれていらっしゃいました。
この会社には王子がいるんだ!っていう(笑)
王子のような存在感があった、ということなんだと思います。
商社入社当時22歳の織田さん。確かに王子感あり…です。
中央でポーズを決める白いTシャツ姿が30年前の織田さん。当時30歳。
一番右が若かりし頃の岡崎社長。
同じく30年前。中央奥で両手Vサインが織田さん。王子スマイル全開!
一番右の黒い服が岡崎社長。
――性格もいいし、王子のようにかっこよかったと。
社長:
そうそう。
それで、うちを受けてみないか?と声をかけたんだけれども。
単純に、「彼と一緒に仕事をしたい」と思ったんだよね。
織田君と一緒に仕事できたらいいな、というイメージがずっとあったのだと思う。
織田:
岡崎社長にそう言っていただいて、すごく嬉しかったです。
まさか、そんな風にお声がけしてくださるとは、まったく思っていなかったので。
ただ、商社と丸安毛糸の関係性があったので、どちらにも迷惑をかけてはいけない、という思いはすごくありました。
――会社同士の関係性が悪くなるのは避けたいと。
織田:
そうです。
「せっかく2年以上かけて育てた社員を、お前のところが 取りやがって…」
なんていうふうになるのだけは、絶対に避けたいと思っていました。
特に、岡崎さんだけには迷惑をかけたくない、という強い思いがありました。
でも、丸安毛糸の当時の社長、今の会長が、とても丁寧に働きかけてくださって。
無事に円満退社して、丸安毛糸に入社することができました。
社長:
彼は、今まで生地にも繊維にもまったく触れてこなかったから、丸安毛糸に入ってからは、すぐに実際に触れて、覚えて、即営業!だったね。
――そこからずっと営業ひとすじなんですね。
大久保さんは、織田さんとはどのように仕事をしているのですか?
大久保:
織田さんのアシスタント的な立場になります。
資料の準備をしたり、一緒に営業先に行ってお話を聞いて、こういう提案をもっとしたらいいんじゃないか、という打ち合わせをしたり、チームで動いている感じです。
織田:
もう、『相棒』ですね。
織田さんと大久保さんは最強コンビ!
いつも「織田・大久保チーム」で動いています
――大久保さんから見た織田さんは、どんな方ですか?
大久保:
とにかく明るくて。
笑顔が素敵です!(笑)
人柄もすごくいいです。
社長:
そうでしょ。
やっぱり、彼は性格がいいのよ。
大久保:
とても話しやすいですね。
相談ごとがあっても、嫌な顔をせず、仕事の手をすぐ止めて話を聞いてくださいます。
――誰に対しても?
大久保:
誰に対しても、です。
お客様に対しても。
織田さんを心から尊敬している大久保さん
――ずっとそのスタンスでお仕事されているのは、本当にすごいですね。
みなさんから慕われている織田さんですが、長く丸安毛糸で働き続けられた理由はなんでしょう?
織田:
ちょっとあの恥ずかしいんですが。
やっぱり、社長が好きなんですよ。
社長:
僕が好き?!(笑)
織田:
はい。
やっぱり社長のことがずっと好きで、それで続いたんだと思います。
仕事は、大変なことも辛いこともたくさんありましたが、
やっぱり、ここまで続けられたというのは、そこじゃないかなと思っております。
社長:
そう言ってもらえて嬉しいなあ。(照れ笑い)
――35年間で「これはピンチだった!」というようなことはありますか?
織田:
やはり、売上が落ちた時ですね。
リーマンショックとコロナの時は、丸安毛糸だけではなくファッション業界全体で、ダメージがありました。
そんな浮き沈みを経て、丸安毛糸は強くなっていったのだと思います。
2020年からのコロナ禍、緊急事態宣言の時は、岡崎社長がすぐに声をあげてくださって。
「コロナなんかに負けてられない!
丸安毛糸でやれることをみんなで考えて、どんどんどんやっていこう!」
みたいな旗を振ってくれました。
社長:
リーマンショックでかなり大変な経験をしたから、そこから学んだ部分はあるんだよね。
落ち込んでいても仕方ないから。
織田:
どこの会社も厳しい状況のなか、丸安毛糸は、逆にすごくイキイキやっていたなあ、と思いますね。
――では逆に、すごく嬉しかったことはなんでしょう?
織田:
それはもう、圧倒的に、今年2月に開催していただいた還暦パーティーです。
もう、最高でした!
社長:
うちは還暦を迎えた人には、お祝いのパーティーをやっているんですよ。
ホテルの宴会場で、記念品を渡したり、みんなからお祝いの言葉を伝えたり。
織田:
みなさんの温かいスピーチをいただきながら、食事をしてお酒を飲んで、すごく素敵な空間でした。
社長から記念品の時計を贈与
赤いちゃんちゃんこで記念写真
上の写真で織田さんが手にしている冊子
――この寄せ書きの冊子、素敵ですね!
佐野:
表紙がニットでできているんです。
僕がデザインして作成しました。
社長:
で、今回、初めてオフィシャルな二次会をやったんだよね。
大久保:
はい。
全部、佐野さんが企画をしてくれて、みんなで手伝って準備した感じです。
佐野:
そうなんです。
僕が企画をして、ライブハウスで二次会をやりました。
もともと、うちの会社は飲み会がちょっと派手なんですよ(笑)
社員旅行やリクレーションもあるし、懇親会も毎回すごく盛り上がるんです。
で、前から織田さんが、パーティーや社員旅行の時に一番楽しそうにしてるなあ、と思っていて。
2015年大分・福岡旅行。社員ずらっと勢ぞろい!
日本酒で乾杯!織田さんいい笑顔です。
もちろんカラオケは必ず歌います!
2016年能登・金沢旅行。佐野さんに絡む織田さん。
佐野:
ですから、60歳をお祝いする時が来たら、織田さんに何かしたいな、ってずっと考えていたんです。
――なるほどです。織田さんが主役の時に何かしてあげたい、と。
佐野:
はい。
やるからには、1人でやるよりもなるべくたくさんの人を巻き込んで、ちょっと盛大に喜んでもらえるプランを立てられないかな、と思いまして。
そこで、織田さんには内緒で、みんなでサプライズを仕掛けることにしました。
大久保:
サプライズですから、織田さんがいらっしゃると、何も準備できないんですよ。
だから、みんなで織田さんが帰るのをひたすら待っていたんです。
佐野:
これがまた、織田さんがなかなか帰らないんですよ!
なかなか準備が進みませんでした。
大久保:
だから、織田さん、早く帰れ!早く!お願い!って祈ってました(笑)
佐野:
まだ帰らないよ~!みたいなね。
みんなで心の中で思ってました。
織田:
なんかすみませんでした(笑)
みんな忙しいのに、仕事のあとにこんな準備をしていてくれたなんて、本当に感謝です。
――二次会では、どんな企画を用意したのですか?
佐野:
トリの出し物として、シャ乱Qの「シングルベッド」を演奏しながら歌うことにしたんです。
織田さんが、この曲を好きなことを知っていたので。
で、最初は僕たちが歌っていて、サビのところで織田さんにサプライズで歌ってもらうことにしました。
無理やりマイクを持たせて歌わせちゃおう!みたいな。
そこで、大久保さんたちに「ここでうちわがあったらよくない?」と提案をして。
大久保:
うちわを作る経験なんてなかなかないので、すごく楽しかったです!
張り切って作っていたら、どんどん派手になっちゃいました(笑)
大久保さんたちの力作うちわ!
社長:
そうそう。織田が歌うときにこれが登場したの。
すごかったね~!
――もう「織田さん推し!」みたいになっちゃったんですね。
大久保:
そうです。織田さん推し!
織田さんのお人柄ゆえに、みんなで何かしたくなっちゃうんです。
あと、織田さんは写真を撮る時に、絶対にシーサーポーズをとるんですよ。
だから「シーサーして!」なんてうちわもあるんです。
――なぜシーサー?
織田:
沖縄に社員旅行に行ったのですが、現地の人が写真を撮る時に「はいチーズ」の代わりに「はいシーサー」と言うんです。
そうすると、ほんとに笑顔になれるんですよ。
で、それから癖になっちゃって。
2010年6月沖縄旅行。「はいシーサー」でパチリ。後列右から3人目が織田さん。
これが噂の「シーサーして!」のうちわ
シーサー織田さんとうちわオールスターズ
――当日の様子はいかがでしたか?
社長:
「シングルベッド」は、最初は佐野くんと沓澤くんがギターを弾きながら歌っていて。
そのあと松井にバトンタッチしたんだけど、これも面白くてねぇ。
佐野:
直前になって、松井さんが「織田さんのために何かしたい」と言ってくださったので、これもサプライズで松井さんに2番を歌ってもらったんです。
「松井さんがこんなことしてくれるんだ!」と、ここでもみんなびっくりしていました。
そして大トリで、織田さんにマイクを渡すという。
織田:
自分はただ楽しんでいればいいんだ、と、完全にのんびりと殿様状態で油断してました(笑)
だからマイクを渡された時は本当に驚いたんです。
――佐野さんの演出はバッチリでしたね!
そこで初めて見たうちわはいかがでしたか?
織田:
いや、それがですね…
実は、歌うのに必死でうちわにはまったく気付かなかったのです…
――えー?!
――歌っている時、みなさんからのサプライズのうちわに気付かなかった…
織田:
いやぁ、それが突然歌を振られたから、歌詞カードを見て歌うのに必死で…。
ずっと下を見ていて、全然周りを見ていなかったのです。
そうしたら、後ろでギターを弾いている佐野くんから「前見て!前見てください!」と言われて。
え?と思って顔をあげたら、うちわがバーっとあって、みんなが「キャー♪」みたいな感じで。
な、なんだこれは??と本当にびっくりしました。
あの、ちょっとアイドルになった気分でした(笑)
佐野:
全然気づいてくれないので、一時はどうなるかと思いました。
大久保:
ペンライトもあって、すっごいキレイでしたよね!
私たちもキャーキャー言って盛り上がりました~。
アイドル織田さんにキャー♪
思わず感涙…
織田:
しかも僕…
実は還暦パーティーの2日前に、温泉で倒れて顔面を打って怪我してたんですよ。
――えー?!
社長:
そうなんだよ。
だから、もしかしたら本人不在のパーティーになるかもしれなかったんだよね(笑)
佐野:
無事に終わって、本当によかったです。
何よりも、織田さんが喜んで楽しんでくださったのなら、大成功です!
織田:
後から、佐野くんと沓澤くんは仕事の後に遅くまで演奏の練習や音合わせをしていたと聞いて、めちゃくちゃ嬉しかったです。
ありがとうございました。一生の思い出です。
キメ顔もバッチリ!
社長:
一次会では、大久保ちゃんが織田さん宛に手紙を読んだんだけど、これがすごくよかったのよ。
――手紙にした理由などあるのですか?
大久保:
私はスピーチが苦手なんです。
その場で話すだけでは伝えたいことがちゃんと伝わらないな、と思ったので、手紙に書いて読ませていただきました。
手紙を読む大久保さん
<大久保さんの織田さんへの手紙全文>
織田さん還暦おめでとうございます。
織田さんと出会ってから、もうすぐ20年が経ちます。思えばとても長い月日ですね。織田さんの第一印象は、大きくて明るく、大きな声とキラキラの笑顔。会社のムードメーカーで、いじられキャラでみんなから親しまれる人だと感じました。その印象は、今でも変わらずにある織田さんの魅力です。私は長い月日を経ても色あせずに、それが変わらずあるということがすごいことだと思っています。
当時はテンプールという新素材の立ち上げの時でした。今も新しい繊維の開発を続けており、新しいことに挑戦し続けている。これも変わっていないことで、仕事に対する熱量の深さを感じ、尊敬しています。
日頃から私のことをいいパートナーだと感謝の気持ちを素直に伝えてくれます。新しいことに挑戦するときには、いつも応援してくれ、気持ちを伝え、何気ない行動でサポートしてくれます。いつも心強いです。
昔の私は言わなくてもいいだろうと何も言わなかったり、人との距離を取りがちだったりしていました。人と関わりながら仕事をする楽しさは、織田さんから学んだ一番大切なことで、これからも大切にしていきたいことです。
家族のように心配してくれたり、たわいのない話も楽しんで聞いてくれて、私も気兼ねなく話ができ、大変感謝しております。これまでと変わらずに働き続けていただけるということですので、織田さんのたくさんの魅力が輝き続けられるように、変わらずサポートできればと思っております。織田さんにはより一層体を大切にしていただきたいです。本日は誠におめでとうございます。
――素敵なお手紙ですね。織田さんはこの時どんなお気持ちでしたか?
織田:
いやもう、本当に嬉しくてですね。
言葉が出てこないくらい嬉しかったです。
今にも泣きそうだったんですけれども、でも、泣いちゃあかん!絶対泣いちゃあかん!って思って必死に耐えていました。
みんなのおかげで35年間務められたし、これからも大久保ちゃんはじめ、周りのみんなを大切していかなきゃいけない…と強く思いました。
大久保:
織田さんへの感謝の思いが伝わって、よかったです。
手書きで丁寧に書かれた大久保さんの手紙
――佐野さんからみた織田さんはどんな方ですか?
佐野:
元気いっぱいな方ですね。
パーティーやイベントなどでもとっても楽しそうで元気なんですが、仕事でもいつも元気いっぱい!というイメージです。
もちろん、仕事にはとても厳しい方なので、僕も若い時にはたくさん怒られました。
会社だけではなく、業界全体に仲間がいっぱいいらっしゃって、 そういった姿勢は僕も真似させてもらっているところがすごく大きいです。
社長:
織田くんはね、残業している人に、コンビニでお菓子や夜食を買ってきてくれるのよ。
佐野:
そうなんですよ。
1回、タイムカードを押して退社してから、いろいろ買ってまた戻ってきてくださるんです。
しかもその量がめっちゃ多い(笑)
――優しいですね!
大久保:
しかも、女子にはスイーツを差し入れてくれます(笑)
佐野:
僕たちには、からあげくんとおにぎりとかです。
あとシュークリームとかも。
織田:
単純に、残業をして遅くまで働いてくれているのが、すごくありがたいんですよ。
僕は家に帰れば、かみさんが作ってくれたご飯があるけれども、独身の方はそうじゃないし。
仕事を8時とか9時とかまでやって帰って、それから食べなきゃいけないとか準備をしなきゃいけないとか、もしくは途中で食べるにしても、お腹は確実に空くだろうな、って思いまして。
まあ、何か少しでもお腹の足しになるものがあったらいいかな、という。
ただそれだけです。
社長:
こういう姿勢も、織田くんは昔から変わらないんだよね。
パーティーでもみんな、差し入れのことに感謝を伝えていた。
――織田さんが働くうえで、大切にしていることはありますか?
織田:
佐野くんが言ってくれたように、厳しく怒ることもありますが、
いつもニコニコしていたいな、というのは意識しています。
――ニコニコ?
織田:
はい。
年を重ねてきたから余計に思うんですけれども、若い人たちから見て、年長者がムスーっと不機嫌にしていると、いやじゃないですか。
バカでいいんで(笑)、なんか元気でニコニコしてるだけでもいいのかな、と思っています。
社長:
うちの会社は、織田くんに限らず、根に持つ人がいないんだよね。
何かに対して注意して、その後に関係性が悪化した、みたいなことはない。
終わってちょっとしたら、もう切り替えてさらっと忘れる!
大久保:
そうなんです。
笑い話にしちゃう。
織田:
自分がいつも笑い話にされているかもしれませんが(笑)
こういう会社だからこそ、長く楽しく働き続けられた、というのもあると思います。
――丸安毛糸で営業として働いていて、一番楽しいのはどんなところですか?
織田:
お客様と直接会話ができることが、一番楽しいですね。
さらに、私たちの会社で企画して作ったものを、見ていただいて使っていただいて、という部分に喜びを感じます。
――織田さんが長く働き続けてきて、いま感じていることを教えてください。
織田:
35年間働き続けられたのは、本当に社員みんなのおかげだなあ、としみじみと思っています。
やっぱりこの会社は居心地がいいんですよ。
前にもお話したように、社長が大好きだというのも長く働けた理由ですが、会社全体のこの雰囲気がとても好きなんです。
アットホームなんですよね。
社員みんなが仲良くて。
35年間、それはずっと感じています。
――これからは丸安毛糸でどんな形で働いていくのですか?
織田:
僕のスタンスとしては、基本的には今までと変わらないですね。
長くやっていれば、それなりに知識は積みあがっていくから、その知識を元にいろいろなことにトライできるし、そこから得たものを後輩たちに伝えていく、という感じです。
みんなの成長を、今後も見続けたいですね。
社長:
この間、セミナーで知り合った人がうちの会社を見学に来たんだけれども。
こんなに多種多様な年齢の人たちが、1つになって同じ話をしてワイワイしている会社ってないですよ、って言われたの。
大手の会社だと、60になったらもう現場にいられないし、年齢が離れると席も離れちゃうじゃない?
――そうですね。年齢によって、社内の関係性は変わってきますよね。
社長:
丸安毛糸は、組織が小さいというのもあるけれども、
「社員みんなが同じ空間にいて、同じ話を共有しているのというのは、本当に珍しいんですよ」と言われた。
確かに言われてみれば、うちはみんな年齢差を感じさせないよね。
田崎という、今年で46年というベテランがいるけれども、全然偉そうじゃない(笑)
織田:
この会社は基本的に、やっちゃいけないこと、というのがないんです。
だから誰もが新しいことに挑戦できるから、年齢による垣根もないのだと思います。
――ではみなさんから、これからの織田さんにひとことずつお願いします。
大久保:
とにかく健康に気を付けてください!
織田さんは体調が悪くても、ほっておけば治る!みたいなスタンスなので、ちゃんと病院に行ってくださいね。
織田:
はい。すみません(笑)
最強のパートナーである大久保さんは、いつも織田さんの体が心配
佐野:
僕も、健康は一番に考えていただきたいと思ってはいるんですが。
ダイエットをされて、細くなられてかっこいいんですけれど、僕はやっぱり、大きい織田さんの方が織田さんって感じですね。
ですから、健康的にもうちょっと、大きくなってほしいですね。
大きい織田さんが好き!な佐野さん
――どれくらいダイエットされたのですか?
織田:
今、74キロなんですけれど、半年で10キロ痩せました。
ちょっとさすがに体調管理しないとな、と思いまして。
――10キロ!それはすごいですね!
織田:
一番太っている時期は、今より20キロ太ってました。
大久保:
かつては、王子さまだったのに(笑)
佐野:
今の織田さんはちょっと弱々しくて、今なら、僕、織田さんに勝てそうですよ(笑)
織田さんがマックスで太っていたときの写真。
今より20キロ以上多く、しかも会社が両国だけに、
「元お相撲さん」と言われていました(笑)
――社長からはいかがですか?
社長:
織田くんは、これからもずっと変わらないでいてほしいね。
もちろん、このまま長く勤めてほしいと思っているし。
勤続46年の田崎から考えると、まだ35年、とも言えるしね。
会社はこれからも変わっていく部分はあるだろうけれども、そこにも彼はきっと順応して、働き続けてくれるんじゃないかな、と思っている。
織田さんを信頼している岡崎社長
――では最後に「織田さんにとっての丸安毛糸とは?」を教えてください。
織田:
ひとことで言えば「カッコいい会社」です。
――カッコいい会社!それはどういう意味ですか?
織田:
この言葉は、先日の経営計画発表会で淳くん(岡崎淳)が、これからの丸安毛糸が目指すものとして発表したものなんですが、
まさに、今の丸安毛糸を表すのにぴったりな言葉だな、と思ったんです。
私が入社した頃から岡崎社長が取り組んできたことが、身を結ぶような集大成になってきたなぁ、と思って。
今の会社があるのは、みんなが必死にもがいて、でも最初の頃は上手くいかないことが多くて、時には悪あがきや間違った方向にいきそうになりながら、一つずつ積み上げてきた結果だと思うのです。
それは、会社の戦略もさることながら、組織風土であったり、社員の言葉の選び方だったり。
――社員みんなで積み上げてきたものの集大成として、今の丸安毛糸があると。
織田:
そうですね。
今でこそアパレルを立ち上げていたり、海外展開でビジネスとしても成果を出していたりと、「カッコいい会社」と掲げても違和感ない会社になったと思うのですが、
この35年の変化や成長の過程をずっと現場で見続けてきた者としては、なんともこの言葉に重みがあって、しっくりもくるし、いいなぁって思うのです。
社長:
確かに僕たちが入社した頃と比べたら、良い会社、カッコいい会社になったんだろうね。
そして、うちの会社だからこその文化がこうして形づくられているのは、織田くんのような存在が大きかったと思う。
織田:
だから、この先もっともっとカッコよくなっていく丸安毛糸を、できる限り見ていきたいです。
もちろん、自分もただ見ているだけではなく、自分のこれまでの経験や知恵の良い部分を伝えていったり、現役でも仕事をやり続けながら。
――ありがとうございます。お身体に気を付けつつ、これからも良い影響を丸安毛糸に与え続けていってください。
社長:
織田くんには、ぜひこれからも、できるだけ長く一緒に働いてほしいな。
織田:
僕は、辞めたいと思ったことが一度もないんです。
それもすべて僕を支えてくれたみなさんのおかげです。
これからもよろしくお願いします。
(終わりです。最後までお読みいただきありがとうございました)
今回の記事はいかがでしたか。あるがままの私たちを知ってもらえれば幸いです。
丸安毛糸は『世界中のニットを愛する人たちが集う会社』です。私たちは、ニットを愛し、新たな挑戦に立ち向かい、未来を切り拓いていく仲間を募集しています。
会社説明会開催情報や募集要項、エントリー方法など、採用情報ページでご確認ください。