雲と波

応募者プロフィール

寺澤 亜弓
A︎✦︎ndigor(アンディゴール)
神奈川県鎌倉を拠点に活動。海や自然から受けたインスピレーションを、自作のアルコールインクで表現しています。アート作品だけでなく、オリジナル生地を使った布作品も、デザインから縫製まで一貫して制作。“好き”を大切にした唯一無二の表現を追求し、展示や対面・オンライン販売を中心に活動しています。
当社コメント
今回、「MIERU」をご使用いただき、湘南の海を表現いただきました。
MIERUは極細の透明糸で、普段は機械編みにてご使用いただくことが多い糸です。手編みで繊細な波の表現をいただき、新しい「MIERU」の表現をしていただきました。MONTELUCE一同大変嬉しく思っています。






応募者作品紹介
みなさんは、最近空を見上げて雲の形や空の色を眺める時間はありますか?
この作品を制作する少し前、私は北海道の田舎で酪農に触れながら過ごしました。そこで出会った人たちは、天気や季節の変化を“情報ではなく、空や匂いで感じ取る”暮らしをしていました。私も同じように意識してみると、五感で受け取る自然の変化の豊かさに驚かされました。
「見えているのに、見ようとしていなかったもの」に気付かされた瞬間でした。
この《雲と波》は、北海道で見た空をアルコールインクで、湘南の海の波を編んだ糸で表現した作品です。
キャンバスには光を受けた雲が広がり、アクリル板の手前には丸安毛糸さんの半透明糸〈MIERU〉で編んだ繊細な波が立ち上がります。実物をご覧いただける際は、編まれた糸の細かな表情と、離れて見える空の奥行きを楽しみつつ、いつもは気に留めない何かを見たり感じたりするキッカケが生まれたら嬉しいです。
半透明糸〈MIERU〉との出会い
「波を編んで表現したい」という思いはずっとありましたが、糸の色が強く出てしまい、作品のアート部分を隠してしまうことが悩みでした。ミシン糸でさえ太く感じるほど、“半透明で編める限界の細さ” を探し続けていました。
そんな中で出会ったのが、丸安毛糸さんの〈MIERU〉です。まさに理想通りの糸で、波の繊細さをそのまま表現することができました。出会えたことに感謝していますし、〈MIERU〉を使って挑戦してみたい新しい表現もたくさん生まれています。
これからの作品にも活かしていきたいと思います。
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